❶脳トレ・ツール
日々の "ちょっとした刺激" が、脳の健康を守る第一歩。
認知症の予防や進行の抑制には、「脳を使い続けること」がとても大切と言われています。最近では、自宅で楽しく取り組めるデジタル脳トレ・ツールが多く登場しています。記憶、注意力、計算力、空間認識など、さまざまな脳の働きを刺激する工夫が詰まったツールをご紹介します。
「脳にいいアプリ」は、株式会社ベスプラが提供するタブレット端末向けの脳活性化トレーニングアプリで、高齢者の認知機能維持・改善を目的として開発されています。記憶・注意・計算・言語・視空間認知など、脳の複数の領域をバランスよく刺激する多彩なトレーニングメニューが用意されており、ゲーム感覚で取り組めるのが特長です。
認知症ケアの現場では、予防・軽度認知障害(MCI)の進行抑制・維持的リハビリなど、幅広い段階で活用されており、実際に介護施設や医療機関での導入実績も多数あります。タブレット操作が初めての高齢者でも使いやすいよう、大きな文字・音声ナビ・シンプルな画面設計が工夫されており、自主的な取り組みを促します。
使用履歴や成績を記録・分析できる管理機能も備えており、家族や介護スタッフが認知機能の変化を把握するうえでも有効です。自宅や施設の中で、無理なく・楽しく続けられる非薬物的な認知症予防・脳トレ支援ツールとして、高い評価を得ています。
「脳を鍛える大人のトレーニング」は、任天堂がNintendo Switch向けに提供している脳活性化ゲームソフトで、東京大学の川島隆太教授の研究をもとに開発されたトレーニングを、ゲーム感覚で楽しく体験できるのが特徴です。計算、記憶、注意力、反応速度など、日常生活に関わる認知機能を刺激する多彩なトレーニングが収録されています。
特に認知症予防や認知機能の維持を目的とした高齢者の脳活にも適しており、タッチペンや音声認識、Joy-Conのカメラ機能などを使った直感的な操作で、ゲームに不慣れな方でも無理なく取り組めます。また、トレーニングの結果を記録して「脳年齢」として表示する仕組みにより、楽しみながら継続するモチベーションにもつながります。
家庭内で気軽に使えるエンターテインメント型の脳トレーニングツールとして、認知症予防や軽度認知障害(MCI)の段階での支援に活用可能な製品です。家族と一緒に取り組むことで、コミュニケーションのきっかけづくりにもなる点が魅力です。
「脳体力トレーナー CogEvo(コグエボ)」は、株式会社トータルブレインケアが開発したクラウド型の認知機能トレーニング・評価システムで、PCやタブレットを使って脳の「体力」を見える化しながら、ゲーム感覚でトレーニングを行うことができます。記憶力・注意力・空間認識力・判断力・計画力の5つの認知機能を対象に、日替わりで自動出題される20種類以上の課題に取り組む設計となっています。
認知症ケアの現場では、軽度認知障害(MCI)や初期認知症の方の状態把握や維持・予防トレーニングに活用されており、全国の医療機関・介護施設・自治体などで導入が進んでいます。個々の成績はクラウド上に保存され、変化の推移をグラフで可視化できるため、本人・家族・介護スタッフが認知機能の変化を共有しやすいのも特長です。
また、利用者に合わせて課題の難易度が自動調整されるため、無理なく継続できる仕組みが整っており、デイサービスやリハビリテーションの現場でも好評です。楽しみながら取り組める非薬物的アプローチの一つとして、認知症予防と生活の質向上に貢献するICTツールです。