top of page
❺セラピー・ロボ
話しかけたくなる "存在" が、こころを穏やかにしてくれる。
セラピーロボ(またはコミュニケーションロボット)は、話しかけたり、なでたりすることで反応を返してくれる感情的なつながりを重視したロボットです。認知症の方にとって、機能よりも「寄り添い」や「安心感」が大切な場面で活躍します。
アザラシ型ロボット「パロ」は、国際的にも評価されている癒し効果を持つロボット型セラピーアニマルで、株式会社知能システムが開発・製造しています。見た目はフワフワしたアザラシの赤ちゃんで、目を見開いたり鳴き声を上げたりしながら、人の声や触れ方に反応し、まるで本物の動物のように振る舞います。
特に認知症ケアの分野では、対話が難しい高齢者とも非言語的な交流ができる点が注目されています。触れたり声をかけたりすることで、パロが反応し、安心感や笑顔を引き出す効果が期待されます。実際に、パロとのふれあいによって不安や興奮の軽減、情緒の安定、会話の促進といった成果が報告されており、国内外の介護施設や病院で幅広く導入されています。
電源を入れるだけで使えるシンプルな設計で、専門的な知識がなくても導入しやすく、薬に頼らない非薬物的アプローチとして、認知症ケアに貢献するロボットです。
BOCCO emo(ボッコ エモ)は、ユカイ工学株式会社が開発したコミュニケーション見守りロボットで、音声・動き・表情で感情を表現しながら、遠隔地の家族とのやりとりを支援します。専用アプリを使って、スマートフォンから音声メッセージを送信したり、ロボット側から音声を録音して返信したりすることができ、非対面でも自然な双方向コミュニケーションが可能です。
認知症ケアの現場では、高齢者の孤立防止や生活の安心感の向上に役立ちます。かわいらしい見た目としぐさにより、高齢者にも親しみやすく、「声をかける」ことが自然にできるため、日常の中でのちょっとした変化や不安を早めに察知するきっかけにもなります。また、ドア開閉センサーや温湿度センサーなどのIoT機器と連携すれば、生活リズムの見守りや異常時の通知も可能です。
インターネット環境があれば簡単に導入でき、レンタルサービスも用意されているため、在宅介護にも導入しやすい製品です。「話しかけたくなるロボット」として、心の通う見守りを実現する温かなテクノロジーです。
bottom of page